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『新・商品企画七つ道具(Neo P7)』を学んだ理由〜QFDをより効果的に活かすために〜

  • 執筆者の写真: Toshiyuki Beppu
    Toshiyuki Beppu
  • 6月11日
  • 読了時間: 3分
日本マーケティング・リテラシー協会堀内理事より「「商品企画士プロフェッショナル」認定証を授与していただきました
日本マーケティング・リテラシー協会堀内理事より「「商品企画士プロフェッショナル」認定証を授与していただきました

新・商品企画七つ道具(Neo P7)』は、成城大学 名誉教授であり日本マーケティング・リテラシー協会(JMLA)会長でもある神田範明先生が開発された、感動商品を創出するためのシステムです。多くの企業で実践され、実務と研究の成果をもとに改良が重ねられ、完成された体系的な技法です。

 私は、「QFD(品質機能展開)」をより効果的に実施したいと考えて、日本マーケティング・リテラシー協会「商品企画士プロフェッショナル」を受講しました。

QFDのなかのVOC

 QFDは、いわゆる「顧客の声(VOC)」をもとに、求められる製品像を明らかにする技法です。その出発点となるのが、的確なVOCの収集です。しかし、ここに大きな課題があります。

 もしもVOCが偏っていたり浅い情報にとどまっていたりしたのでは、どれだけ丁寧に展開してもマーケットから本当に求められる製品にはつながりません。つまり、QFDの成否は、集める情報の「質」に大きく左右されます

潜在ニーズを捉えるNeo P7のプロセス

 Neo P7のプロセスは、以下の七つの技法から構成されます。

  1. 仮説発掘法

  2. アイデア発想

  3. インタビュー調査

  4. アンケート調査

  5. ポジショニング分析

  6. コンジョイント分析

  7. 品質表

 ステップ1~2で潜在ニーズを探り、仮説として新製品のコンセプトをまとめます。その仮説をマーケットの声を通じて検証するステップが3~5です。さらにステップ6で仮説そのものの最適化を図ります。そしてステップ7では、1~6のステップで探りあてた潜在ニーズを「要求品質」として整理し、QFDの中核である「品質表」へと展開します。

 このように、単にニーズを探るのではなく、探った仮説を確かめ、最適化を図るプロセスが体系化されているところがNeo P7の特徴です。

Neo P7を用いたQFD

 QFDはVOCからスタートするのですが、そのVOCを集める手段は経験に委ねられていました。また、VOCからは要求項目、要求品質と展開を繰り返すのですが、そのプロセスはVOCを詳細に解釈するものであり、VOCそのものを精査するものではありません。

 この間のプロセスにNeo P7を導入すれば、VOCそのものの精度を高め、さらに読み取った仮説をマーケットの声を通じて検証可能となります。これにより、「品質表」を確実で信頼性の高いものとして製品企画の精度を高められます。ある意味でNeo P7は、QFDの前半部を強化するための戦略的アプローチと言えるでしょう。


 Neo P7を活用して、顧客の表面的な「声」をそのままに受け取るのではなく、その奥に隠された「潜在ニーズ」を解明し、よりクライアント価値を高めた製品を開発したいと考えています。

 
 
 

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